2025年12月12日、京都・清水寺で発表された「今年の漢字」は『熊』。東北・北海道を中心に人身被害が過去最多ペースで増え、生活や政策が大きく揺れた一年を象徴する一字となりました。
本記事では、漢字『熊』の成り立ちと、2025年の主なクマ関連トピックを月順で振り返っていきます。
漢字『熊』の成り立ち(字源・字形)
『熊』は形声で、意符「能」(くま)+音符「炎」(下の「灬」は火の省形)から成ります。意味は「くま」。
部首は「灬(れっか)」、画数は14。現代日本語では常用・教育漢字となっています。
学説上は、古く「能」自体が熊を表す要素だったとする見解や、「能」に火の意符(灬)を添えて黒褐色の毛並み・猛々しさを示したとする説が有力です。
いずれも、「熊=くま」という動物名を直接示す漢字として成立したと考えられています。

2025年 クマ被害・行政対応 月別まとめ
| 月 | 主な被害・事件(場所・概要) | 行政・社会の対応 |
|---|---|---|
| 1月 | 【秋田】冬眠中の異例の活動 秋田市河辺のビニールハウスでクマ目撃(1/5)。羽後町や秋田県立大周辺でも目撃相次ぐ。 | 【警察・教育】 秋田東署が異例の冬季パトロール実施。秋田県立大は講義をリモートへ切り替え。 |
| 2月 | 【山形】都市公園への居座り 新庄市の古城公園にクマが侵入し数日間滞留(2/1–2)。 鶴岡市では狩猟者が襲われ負傷(2/6)。 | 【自治体】 新庄市で夜間外出自粛要請。 |
| 3月 | 【北海道】早期の冬眠明け 知床で例年より早いヒグマの活動開始を確認(3/12)。 | 【教育】 新学期を前に北海道内の教育委員会が通学路の安全点検を前倒しで実施。 |
| 4月 | 【長野】民家侵入と破壊 飯山市でクマが窓を割り民家に侵入、屋内居住者を含む3名が負傷(4/9)。 【群馬】春山レジャー被害 尾瀬でスキー客が襲われる(4/22)。 | 【国・自治体】 クマが「指定管理鳥獣」に追加され、交付金事業が開始される。 被害急増を受け、環境省等が警戒レベルを引き上げ。 |
| 5月 | 【長野】観光地での被害 軽井沢町追分などの別荘地・観光地で山菜採り客等の被害発生。 | 【自治体】 青森県が11月末までの長期「出没警報」を発令。観光エリアの一部立ち入り規制など。 |
| 6月 | 【東北・長野】死者発生 青森県八甲田山系(6/25)、長野県大町市(6月末)でタケノコ採り中の死亡事故。 岩手県盛岡市の学校正門付近で作業員が襲われる(6/30)。 | 【政府】 市街地被害の深刻化を受け、銃猟規制緩和に向けた法改正の議論が加速。 |
| 7月 | 【北海道・岩手】過去の加害グマの再来 北海道福島町で新聞配達員が死亡。DNA鑑定で4年前の死亡事故と同一個体と判明(7/12)。 岩手県北上市で民家侵入による死亡事故(7/4)。 | 【国】 鳥獣保護管理法の一部改正法が公布(7/11)。住居集合地域での銃猟解禁への道筋がつく。 |
| 8月 | 【北海道】世界遺産での事故 知床・羅臼岳の登山道で下山中の男性がヒグマに襲われ死亡(8/14)。 | 【警察庁・環境省】 9月の改正法施行に向け、市街地での発砲に関する安全管理ガイドラインを策定・通知。 |
| 9月 | 都市型被害の拡大 都市部への出没が常態化。 | 【国】 改正鳥獣保護管理法施行(9/1)。 市街地等での緊急銃猟が可能になる。 |
| 10月 | 【群馬・秋田】店舗侵入・立てこもり 群馬県沼田市のスーパー「フレッセイ」にクマが侵入、店長らが襲われる(10/7)。 岩手県の温泉旅館で従業員が襲われる(10/16)。 月間被害者数が88名に達する。 | 【企業・自治体】 流通業界で店舗防衛策の強化。秋田県知事が自衛隊への支援要請を検討開始。 |
| 11月 | 【秋田】相次ぐ立てこもり スーパー「いとく土崎みなと店」にクマが侵入し従業員を襲撃、数日間居座る(11/30発生)。 | 【自衛隊】 陸上自衛隊が出動(11/5〜30)。 罠の運搬やドローン監視などで自治体を支援。政府が対策パッケージを改定し「捕獲」重視へ転換。 【企業】 コンビニ大手が店舗における熊対策ガイドラインを設定 |
| 12月 | 【富山】冬眠しない熊 「いとく」のクマ捕獲(12/2)。 富山市で新聞配達中の夫婦がクマに襲われ負傷(12/4)。 | 【社会】 日本漢字能力検定協会が今年の漢字に「熊」を選出(12/12)。被害多発とパンダ返還等の話題も反映された。 |
まとめ
こちらでどうでしょう(4文、締めのトーンはやや硬派):
2025年は年初から各地でクマ被害が相次ぎ、従来の季節感覚が通用しない一年でした。
暖冬と都市部への進出により、冬でも活動を続ける個体がいる以上、「雪が降れば安全」は成り立ちません。
重要なのは、最新の事例から学び、行動時間の見直し・誘因物の管理・装備と通報体制を日常のルールとして徹底すること。
備えた人から安全になる──今日できる対策を一つずつ実行し、地域全体で被害を減らしていきましょう。
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